畠中恵「しゃばけ」

先週の「王様のブランチ」をなんとなく見ていたら、畠中さんが出ていらして、とても物腰の柔らかな方だった。ちょっと読んでみたいなーと思っていたら、偶然に読むことに。いやー!一気に読んでしまいましたっ!!!時代小説なんて、ぜーんぜん興味なかったのに。


主人公は多分世界一身体の弱いヒーロー「若だんな」。廻船問屋・長崎屋のお坊ちゃまで、両親に大事に大事にされています。そんな若だんなを助さん角さんのようにいつも過保護なまでに守っているのが、「佐助」と「仁吉」。この二人は実は妖怪=妖(あやかし)なんですねー。若だんなはこの二人のほかにも、そこかしこにいる妖が見えちゃうんです。そんな若だんなが、町に起こる事件を解決する、というストーリー。
江戸時代に流れるゆったりとした時間を感じつつ、人情と妖情(?!)を堪能できます。物心ついた頃から一緒にいるはずなのに、人間と妖怪の微妙な物事の捉え方の違いに、いちいち若だんなが反応していたり、家から出られずに(身体が弱くて妖に怒られちゃう)いらいらして、でも素直に床についたりする若だんなにすごく親近感がわきます。


私はたびたび出てくる、子鬼のような「鳴家」(やなり)が大好きです。たくさんでわらわら出てきて、若だんなの膝にのったり、ぴぴーっ!と逃げたり。出てくる妖も人もすごくいとおしいです。
実はかなりシリーズ化されていて、最近出たのが5冊目の「うそうそ」。ファンクラブもあるようです。
しばらくは、この世界にどっぷりハマっちゃうかもしれませんでござるよ。
公式HP http://www.shinchosha.co.jp/shabake/